【卓球】初心者向けの効果的な練習メニューと上達のコツ:プロコーチ直伝
卓球を始めたばかりの初心者の方にとって、基本の習得は上達への第一歩です。
しかし、どのような練習をすれば効果的に技術を身につけられるのか、迷ってしまうこともあるかもしれません。
この記事では、卓球スクールのプロコーチが初心者向けにおすすめする練習メニューと、スムーズに上達するためのコツを分かりやすくご紹介します。
目次
卓球初心者が習得したい基本技術:フォアハンド
卓球を始めるにあたって、最も基本的かつ重要な技術がフォアハンドです。
正しいフォームと打ち方をマスターすることで、安定したプレーができるようになり、上達への第一歩となります。
フォアハンドの基本姿勢
フォアハンドの基本姿勢のポイントは3つです。
- 適度に腰を落とす
- 前傾姿勢をキープする
- 足を腰幅〜肩幅やや広めでとる
この3つのポイントを意識することで基本姿勢をマスターすることができます。
フォアハンドの打ち方
ラケットが上を向きすぎず、手首を使って打たないようにしましょう。
また、バウンド直後か頂点でボールを捉え、体よりも前で打つことを意識してみてください。
参考:頂点でボールを捉える(正面アングル)
参考:ボールを頂点で捉える(横アングル)
フォアハンドの練習方法
上記のポイント3点を意識して練習をしていくといいでしょう。
練習相手とラリーをして、常に安定した打球点で打ち、初めは数十回を目標に、最終的には100回ラリーを続けられることを目標に練習してみましょう。
ここで、右腰よりも後ろまでバックスイングを取らずに打てると打球点が遅れにくくなり、安定してラリーが続けられるようになります。
卓球初心者が習得したい基本技術:バックハンド
フォアハンドと並んで重要な技術がバックハンドです。
バックハンドは攻撃の起点になったり、守りの場面でよく使われたりする、攻守ともに重要な技術です。
バックハンドの基本姿勢
バックハンドもフォアハンドと同様に、3点を意識して姿勢を作りましょう。
バックハンドの打ち方
バックハンドは身体からやや遠い前の方で打ちましょう。
ボールを身体の近くまで引きつけすぎてしまうと詰まってしまうので注意が必要です。
バウンド後の頂点か、バウンド直後に打てると常に安定して身体の前の方で打つことができます。
バックハンドの練習方法
まずは、安定して同じ打点、かつ一定のリズムを保ち、狙った場所に打てるようにしていきましょう。
ここで意識して練習していたのは「音」です。
ここでの音というのはすなわち、ボールがラケットに当たったときの音のことです。
お互いが同じ打点で打つことで、一定のリズムを作ることができます。そのリズムを体になじませることも重要になります。
卓球初心者が習得したい基本技術:サーブ
サーブは、試合の流れを作る非常に重要な技術です。
初心者でもすぐに覚えられる基本のサーブから、サーブの練習方法までを丁寧に解説します。
サーブを出すときの基本姿勢
一般的なフォアハンドサーブを出すときの基本姿勢は、自分の利き腕ではない反対の逆足(右利きなら左足)を前に出して、前傾姿勢を作ります。
ここで前傾姿勢の目安は、ネットの低さくらいだと覚えておきましょう。
サーブの出し方
上記のような構えが作れたら、次は基本的なルールを抑えてサーブを出しましょう。
トスの高さはルール上、16cm以上にしなければいけないのと、できる限り真っ直ぐトスを上げる必要があります。
サーブの練習方法
ここでは、サーブを練習する際に、何を意識してサーブの練習をしていたのかご紹介します。
私は、ボールの低さと全てのコースに出せるということを意識しながら練習をしていました。
例えば、順横回転サーブの場合、フォア、バック、ミドルのショート、ロングを低く出せるように角度や打球点、トスの高さを意識して練習していました。
自分なりの出しやすいポイントを見つけたら、サーブミスをせずに何回連続出せるか挑戦し、目標設定をしていました。
また、初めにサーブ練習を行う上で何をすれば良いのかわからないという方も多いと思います。
そんな方は強い選手の真似から始めると良いと思います。
実際にこの記事の筆者もプロ選手のサーブのフォームを真似して出していました。
そこから動画撮影を行い、認識のギャップを確認しつつ、自分なりのアレンジを加えていきました。
そして、自分の得意とするサーブを作っていました。
基本フットワークの重要性と練習法
卓球では、素早く正確に動くことが上達への鍵です。
基本的なフットワークを覚えて、効率的な動きで安定したプレーを目指しましょう。
フットワークの重要性
卓球は小さいコートの中でラリーが早いことが魅力的なスポーツです。
しかし、卓球というスポーツはコートが地面ではなく、台の上です。
なので動くことができる範囲は、理論上テニスコートよりも広いです。
なので、フットワークができるようになると、これまで取れなかったボールが取れるようになり、一球でも多くラリーが長く続くようになります。
フットワークの練習方法
フットワークでまずは意識すべきことは、一つ一つの動作を丁寧に行うことです。
卓球初心者におすすめの練習メニュー:多球練習
多球練習は、一度にたくさんのボールを使って技術を効率的に磨ける方法です。
フォアハンド、バックハンド、切り替えしと、初心者におすすめの練習メニューを紹介します。
多球練習:フォアハンド連打
まずはフォアとミドルの2つのコースに一球ずつ球を出してもらい、しっかりと横へのフットワークを駆使して、打っていきましょう。
慣れてきたらフォア、ミドル、バックの3点で練習してみるとより効果的です。
多球練習:バックハンド連打
バックハンドの多球練習でも、バックとミドルの2本の練習からしていきましょう。
ここでミスが少なく、入れることができたら、バック、ミドル、フォアの3本で練習していき、足の動かし方や素早く動く練習をしていきましょう。
多球練習:切り替えし
切り替えしとは、※フォアハンドを打ったあとに、バックハンドを打つことです。
この練習方法としては、フォアとバックに交互にボールを出してもらい、フォアハンド、バックハンドと順番に打ち返します。
慣れてきたらコースや打球本数を変えていきましょう。
【おすすめの練習メニュー】
- ミドル一本で切り替えし
- バックコース一本で切り替えし
- フォアコース二本、バックコース二本ずつ
- フォア・ミドルをフォアハンド、バックはバックハンドの3点
※逆も同様
卓球初心者におすすめの練習メニュー:対人練習
試合を意識した対人練習は、実戦感覚を養うために非常に有効です。
ここでは、フォアラリーやバックラリーといったシンプルな練習からオール練習までを紹介します。
対人練習:フォアラリー
フォアラリーでおすすめの練習メニューをご紹介します。
【おすすめの練習メニュー】
- フォアとミドルをフォアハンド
- フォアコースとバックコースをフォアハンド
- フォアコース、ミドル(真ん中)、バックコースをフォアハンド
- フォアコース二本、ミドル二本ずつをフォアハンド
- 中陣(少し台から下がる)フォアハンドでフォアクロス、ミドル
これらの練習で、目標の回数を決めて、慣れてきたらフォアドライブで行って練習してみるとより実践的な練習に近づけると思います。
対人練習:バックラリー
バックラリーにおけるおすすめの練習メニューをご紹介します。
- バック対バック(早いラリー)
- バック対バックコースランダム
- フォアストレート対バックストレートのラリー
- バッククロスとバックストレートを交互に狙う練習
バックハンドでは大きく動く練習というよりは、細かく動く練習がメインになってくると思います。
また、バックストレートを狙えるようになると試合でも効果的なので、狙う練習もプラスしてみると効果的な練習になると思います。
対人練習:オール練習
オール練習(コート全面で行う練習)は試合をやる上で必ず練習しなければいけません。
ここで効果的なおすすめのオール練習をご紹介します。
バック対オール
練習者は全面ランダムで動く練習で、練習相手のバック側にボールを集め相手に自分を動かしてもらいましょう。
ミドル→オール
ミドル→ランダムを交互に繰り返して練習をする。
慣れてきたらミドルをフォアハンドのみにするなどで負荷をかけることもできます。
サーブからオール
自分がサーブを出してから、全面対全面での実戦形式で行う練習です。
ここで相手に苦手なレシーブを中心にしてもらうことで、苦手を克服したり、反対に得意なレシーブをしてもらい、長所を伸ばす練習にしたり、幅の広い練習メニューです。
レシーブからオール
苦手なサーブやよくあるサーブを中心に出してもらいレシーブにしてからオール練習をします。
サーブからバック対オール、レシーブからバック対オールなども現役時代ではたくさん練習をしていました。
オール練習は組み合わせ次第で、様々な練習メニューにもなるので、自分のレベルに合わせ、好きなように組み合わせて練習を行ってみてください。
卓球初心者のときに意識したい上達のポイント
卓球初心者が上達するためには、練習の中で意識すべきポイントがいくつかあります。
ここでは、とにかく返球することや回転、反復練習の重要性について詳しく解説します。
フォームより相手コートに返球
まずは、卓球の基本の「き」である「相手のコートに入れる」ということを意識してみると良いと思います。
まずは、慣れない動きでぎこちないまま練習をし続けるだけでなく、相手とラリーを続けて、成功体験を積んでからフォームを修正していけると良いのではないでしょうか。
回転の重要性
卓球という競技には回転という概念があります。世界トップレベルでは※1秒間に約150回転もするほど回転します。
【※引用:卓球王国】
大きく分けて上回転、下回転、横回転があり、それぞれの回転に合わせて、きちんとした打ち方が存在します。それぞれの回転に対し、誤った角度で打ってしまうとミスに繋がってしまいます。
そのため、感覚で覚えるだけでなく、回転を理解することが上達に繋がります。
とにかくボールに触れる
卓球は考えて、球をたくさん打つことが重要です。
やみくもに打つだけだと効果はあまりないですが、ちょっとした意識をしながら打ったりすることでフォームが固まったり、これまでとは違う感覚が身につくことがあります。
新しい感覚を掴むためにも考えて、意識してとにかくボールに触れることは重要な練習だといえることができます。
まとめ
卓球初心者にとって、基本をしっかりと身につけた上で、段階的に練習メニューを取り入れることが上達のカギとなります。
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