【卓球】表ソフトラバーで攻める!バック表のドライブのポイントと練習法
🏓 本記事はこんな方にオススメ
- 表ソフトラバーでのバックドライブの上達を目指す方
表ソフトラバーを使用したバックハンドドライブは、裏ソフトラバーに比べてクセがあり、相手にとって予測しづらいボールを送ることができますが、正しいフォームと練習が必要です。
本記事では、表ソフトラバーを使ったバックハンドドライブのポイントと効果的な練習法を、プロコーチの視点からわかりやすく解説します。
表ソフトの特性を最大限に活かして、攻撃力をさらに高めましょう!
目次
ドライブとは
ドライブとは、ボールに対して強い上回転をかけ、ボールの軌道が弧線を描くように打球する技術を指します。
主にラリー中や下回転に対する攻撃の手段など、様々な場面で使用される基本の技術になっています。
ドライブは弧線の軌道を描くので、習得できると安定した攻撃が可能になります。
基本的には回転のかけやすい裏ソフトラバーで行う技術なのですが、本記事では、表ソフトラバーをバック面に貼っているプレイヤーのために、表ソフトラバーでのバックドライブ(以下:バック表のドライブ)について解説を進めていきます。
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バック表のドライブを使うタイミング
次は、バック表のドライブを使うタイミングについて解説していきます。
バック表のドライブを使うタイミングは、主に「下回転に対する返球」「ナックル(回転量の少ないボール)に対する返球」の2つがあります。
下回転に対するドライブ
バック表のドライブを使うタイミングの1つ目は、下回転のボールに対してです。
基本的には相手がツッツキで返球してきたタイミングが狙い所になります。
表ソフトラバーの性質上、裏ソフトラバーに比べて回転がかけづらくドライブが難しいため、相手は自身のバック側にツッツキを送ってきやすい傾向にあります。
そのため、下回転サービスを出した際にバック側に返球される割合が高いため、3球目から積極的にドライブを狙っていきましょう。
ナックルに対するドライブ
バック表のドライブを使うタイミングの2つ目はナックルボールに対してです。
前述のように、表ソフトラバーは回転がかけにくいため、どのボールに対しても角度を合わせて弾いて打つ場合がほとんどです。
そのため、回転量が読みづらく回転を利用しづらいナックルボールは、返球が難しいボールです。
ですが、そのボールに対して自ら回転をかけにいくドライブは、回転によって自分でコントロールできるボールが打てるため、対ナックルボールにおいて有効な手段になり得ます。
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バック表のドライブのコツorポイント
次は、バック表のドライブのコツについて解説していきます。
一部、前述した内容と重複する部分も出てきますが、繰り返し伝えたいポイントになるので、ぜひご覧ください。
手首の動きをメインにする
1つ目のコツは「手首の動きをメインにする」です。
具体的には、フリスビーを投げるようなイメージで手首を回す動きになります。
表ソフトラバーは裏ソフトラバーに比べて球離れが早いため、回転が非常にかけにくいラバーであり、感覚としては「引っかかりにくい」という表現がよくなされます。
ドライブには「引っかける」という感覚が重要なため、当たる瞬間にどれだけ「引っかけられるか」が鍵になります。
フリスビーのように手首を回す動きを使って打つことにより、「引っかける」感覚でボールを打つことができるため、手首の使い方を一番に意識して打っていくようにしましょう。
よくある間違い・ミスとしては、「手首を使いすぎてしまうこと」が挙げられます。
フリスビーと同じイメージなので、手首の動きは分度器でいうところの0度〜90度(左利きなら180度〜90度)くらいが理想なのですが、始まりが0度(180度)を越してしまったり、終わりが90度を越してしまったりというようにスイングをしてしまい、安定しなくなってしまうことが多いです。
適切な例
手首を使いすぎた例
手首は使っても使いすぎないようにする、ということを意識していきましょう。
面をしっかり立てる
2つ目のコツは「打球面をしっかり立てる」です。
ドライブにおいて裏ソフトと表ソフトの大きな違いは、前項目でも出た「引っかかりやすさ」になります。
そのため、同じスイングでもボールの弧線の出方に大きな差が生まれます。
そこで重要になるのが、打球面をしっかり立てることになります。
ここでいう「打球面を立てる」とは、「相手に打球面を見せる」ことと同義です。
表ソフトは引っかかりが極端に少なくボールが上がらないため、打球面を垂直に立ててドライブをしてもボールが高くなりづらいです。
そのため、打球面をしっかり立てて打つことで、ネットにかかりづらく、低いボールが打てるため、安定性を高めるうえでも重要なポイントになります。
ここでのよくある間違い・ミスとしては「打球面を被せて(寝かせて)しまう」ということが挙げられます。
裏ソフトの場合は打球の際に摩擦(引き攣れ)が起きやすく、引っ掛かりが良いと感じるため、打球面を被せめにしてドライブをすることが基本になります。
しかし、同じような感覚で打球面を少し下に向けてしまうと表ソフトは摩擦(引き攣れ)が起きないため、ボールが上がらずネットにかかってしまうミスが出やすくなります。
裏ソフトとは根本が違うということを念頭に置き、打球面をしっかり立てるということを意識していきましょう。
なるべく上方向にスイングする
3つ目のコツは「なるべく上方向にスイングする」です。
上方向にスイングをすることによって、スイングの勢いを当てる・弾くではなく、回転をかけることに使うことができるため、弧線を描くようなドライブを安定して打つことができます。
ここでのよくある間違い・ミスとしては「スイングを前に振ってしまう」ということが挙げられます。
打球面をしっかり立てても前方向にスイングをしてしまうと、回転がかからず直線的なミート打ちになってしまいます。
そういった目的で使う分には良いのですが、ドライブをする際にはしっかり上方向にスイングすることを意識していきましょう。
【ここまでのまとめ】
- 打球面を立てる
- 上方向へスイングする
- フリスビーを投げるような動きでスイング
バック表のドライブのおすすめの練習方法(メニュー)
次は、バック表のドライブのおすすめの練習方法について解説していきます。
木べらでドライブをする(感覚練習)
1つ目のおすすめの練習方法は「木べらでドライブをする」です。
木べらとは、ラバーを張っていない状態のラケットのことを指します。
ラケットはもちろんゴムではないので、打球時にほとんどといってよいほど摩擦がありません。
そのため、いつもの感覚で木べらを打つと、ネットにたどり着かない人がほとんどだと思います。
この木べらでもドライブ(の打ち方)で相手コートに入れるには、ラケット面を立てて、上方向にスイングするしか方法がないため、矯正的にさきほど紹介した3つのポイントを実践することができます。
それらのポイントが守れれば、木べらでもネットを越えるようになると思います。
ネットを超えるようになってきたら、徐々にネットを超す高さを低くするのにも挑戦してみてください。
下回転をひたすらドライブで返球(実践練習)
2つ目のおすすめの練習方法は「下回転をひたすらドライブで返球する」です。
前項目の感覚を身につけたら、あとはとにかくドライブの練習を行うだけです。
多球練習やマシン練習でひたすらバックに下回転を出してもらい、ドライブをたくさん行いましょう。
こちらも安定性が出てきましたら、次項目の練習に移っていきましょう。
下回転とナックルを混ぜてもらってドライブを打つ
3つ目のおすすめの練習方法は「下回転とナックルを混ぜてもらってドライブを打つ」です。
下回転に対して安定してドライブができるようになったら、今度はそこにナックルを混ぜてもらいドライブをしていきましょう。
この際、回転量の幅は多ければ多いほど効果的です。
下回転とナックルでは、同じようなスイングでも微妙にスイング方向やラケット角度が変わってくるので、的確に打球面を合わせて返球できるようにしていきましょう。
ここまでできればバック表のドライブはある程度、「習得できた」と言えると思います。
バック表のドライブのメリット
次は、バック表のドライブのメリット・デメリットについて解説していきます。
まずは、メリットから解説していきます。
意外性がある
メリットの1つ目は「意外性がある」です。
卓球の一般的な考えとして「裏ソフト=ドライブ、表ソフト=スマッシュ」というのがあります。
そのため、そもそも回転をかけることが目的でないラバーであることも踏まえて表ソフトでドライブというのは、普通の考えでは選ばない選択肢とも言えます。
だからこそ、うまくドライブができると相手の意表をついたり相手の知らないボールを打ったりすることができるので、そこがメリットとして大きなアドバンテージにもなり得ます。
回転量が読めない(読みにくい)
メリットの2つ目は「回転量が読めない(読みにくい)」です。
表ソフトのバックドライブは、ある程度自然に回転のかかる裏ソフトラバーと違って、かけた分だけの回転量で飛んでいきます。
そのため、一瞬の打球の瞬間ではどのくらい回転がかかっているのか判断が難しく、裏ソフトに比べて回転量の幅が大きいため、得点につながりやすいです。
バック表のドライブのデメリット
次は、 バック表のドライブのデメリットについて解説していきます。
技術として難しい
デメリットの1つ目は「技術として難しい」です。
メリットの1つ目として、意外性があると挙げましたが、これは裏を返せば「使い手が少ない」「難しいのであまりやる人がいない」とも言い換えられます。
回転がかかりづらいラバーで、回転をかけてかつ自分の思い通りのボールを出すというのは、特に実戦においては想像以上に難易度が高いものになります。
相当な練度が求められるため、自在に打てるようになるまで長い時間をかけて練習を行っていきましょう。
威力が出しづらい
デメリットの2つ目は「威力が出しづらい」です。
基本的には、前述のように「打球面を立てて、なるべく上に向かってフリスビーを投げるような動きでスイングする」で打球するため、威力の最大値は高くありません。
ただ、威力は表ソフト本来の用途であるスマッシュやミート打ちで出せばよいので、バックドライブでは威力を出す必要はないとも言えます。
バック表のドライブは威力が出しづらいですが、そもそも威力を出そうとするものではないということは常に念頭に置いておきましょう。
前陣でしか有効に使えない
デメリットの3つ目は「 前陣でしか有効に使えない」です。
ここまで述べてきたように、表ソフトのドライブは回転がかかりづらく弧線が出にくいため、台から距離を取って後陣に行けば行くほど、相手の台に入れるのも難しければ威力のあるボールも出ません。
また、後陣からでは弾いて打つのも難しいため、その後の動きを考えてもあまりいいことがありません。
前陣で時間が少ないからこそ効果的な技と言えます。
表ソフトでドライブをする際は、前陣で使うことを意識していきましょう。
バック表のドライブの応用テクニック
バック表のドライブを覚えてきたら、下記の2つのテクニックも覚えてより効果的なものにしていきましょう。
チキータ
近年の裏ソフトの主流武器であるチキータは、表ソフトでも可能な技術です。
コツは、裏ソフトと同じイメージでボールの横を捉えるスイングをすることです。
ただ注意点として、裏ソフトはボールの左斜め上(左利きの場合は右斜め上)を捉えるイメージでスイングを行うのに対し、表ソフトはボールの左下(左利きの場合は右斜め下)を捉えるくらいのイメージを持たないといけないということが挙げられます。
ラバーのひっかかりが無い分、ボールの上側を捉えようとすればするほどミスに繋がりやすくなるため、斜め下側を触るくらいのイメージでしっかりボールの横を捉えていきましょう。
表ソフトの本来の持ち味であるフリックと合わせて使うことで、非常に効果的なのでぜひ練習をしてみてください。
ナックルドライブ
2つ目はナックルドライブになります。
これはいわゆる「乗せ打ち」ともいわれる技術で、裏ソフトでもしばしば見かけます。
この技術のコツは、手首をなるべく固めて動かさないようにして、ボールの斜め下方向から押し上げるようなイメージでスイングを行うことです。
「ミート打ちをするイメージでバックドライブをする」という感じで、ミート打ちとバックドライブのちょうど中間くらいであるということを意識しておくと、感覚がつかみやすいかと思います。
また、効果的に使うポイントとして、なるべくインパクトの瞬間を「弱める」ということが重要になります。
ボールの威力や回転というのは、スイングスピードの速さによって起きる摩擦量(引き攣れの強さ)や衝撃によってどんどん増していきます。
反対にスイングスピードが遅く、インパクトが弱いほど回転も威力も少ないボールを打つことができます。
このようにしてあえて弱いボールを送ることで、緩急や回転量の落差を大きくして相手のミスを誘っていきましょう。
まとめ
今回はバック表のドライブについて徹底解説しました。
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