【卓球】表ラバーの特徴とその対策について

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この記事を書いた人(コーチ詳細

Tomoko Matsui

ゴールドコーチ
  • 全日本卓球選手権大会 ダブルス:ベスト8
  • 全日本卓球選手権大会 シングルス 混合ダブルス:出場

※本記事は「TACTIVEのお悩み相談室」の動画を文字起こしをしたものになります。

【🏓TACTIVEのお悩み相談室とは?】

TACTIVEのお悩み相談室は、卓球スクールタクティブの会員様の「何だか上手くできないな」と課題を感じたり、はたまた目の前の課題に対して「どう向き合えば良いのだろう」と漠然とした悩みや疑問を経験豊富なタクティブのコーチ陣がトーク番組形式で解消していく動画になります。

今回は「表ラバーの特徴とその対策について」がテーマになっており、両面に裏ラバーを使用している西田コーチ(退職済)とバック面に表ラバーを使っている松井コーチの対談になります。

表ラバーの得意なこととその対策

西田:はい、では早速お便りの紹介をしていきます。

本日のお悩み相談者の方はNさんからです。

卓球歴は10年以上で、今回のお悩みは「表のボールが苦手です。どのように対策をしたり戦ったりすればいいでしょうか」というものです。

西田:表を使う松井さんにピッタリな悩みですね。

実際、僕自身も裏で、ちょっと表のボールはナックルだったり、直線的な球に苦手意識があります。

逆に、表の人のドライブでも結構回転がかかっていたりするので、その辺りが苦手だなっていう意識は自分自身もあるので、詳しく聞きたいですね。

松井:まず、表ソフトの場合、表の一番の特徴って言うと、フォアとバックどちらで使っているかで多少差は出ますが、やっぱりミート系のボールで直線的にナックルになりやすいというところがあると思うんです。

そのボールに対して、普通の打ち方でいくと、おそらくネットに引っ掛けてしまうことが多いのかなと思いますね。

ラバーの種類だったり、使う人によってナックルの度合いが変わってきたりするんですけど、まずはそういう直線的なボールに対してどうするか、っていうところを考えていけるといいかなと思います。

私自身も表なんですけど、例えばフォア裏でバックが表の戦型の人と戦う時は、やっぱりそういう直線的なボールが来る場合は、台から距離を少し取ります。

やっぱりボールに押されちゃうので、同じ距離で打とうとすると、もう時間がなくて上げられないので、半歩でもいいので少し距離をとってもらうと良いと思います。

あとは普通に打つと落ちてしまうボールっていうのは、手元で少し回転を自分でかけてあげるようにして、自分の返球をできるだけ直線的ではなくて少し山なりに返す意識はします。

普通のボールより気持ち回転を加えて返すようなイメージですね。

卓球 表ラバー対策

表ラバーの特徴を楽しそうに話す松井コーチ

西田:押し込まれてミスをしてる時は、ネットミスが割合的にも多いのかなっていうのも、言われてて思いました。詰まっていて距離感が合ってないんですね。

松井:表からするとシメシメって感じですけどね。それが理想の戦い方なんで。

例えばそのボールを返球する対策としては、表の人や、ピッチが早い人とかにも共通してくる部分かもしれないんですけど、やっぱり自分の打ちやすいリズムっていうのがあるんです。

例えばバックに同じリズムで行ってしまうと、機嫌よくパンパンって打たれてしまうので、その返球のリズムを変えてあげるといいですね。

打ち込まれるのちょっと怖いんですけど、どっちかと言えば、緩急の緩いボールをうまく使って相手が早打ちしてしまうような感じのゆっくりなボールと普通のボールと混ぜると、相手のリズムも変わってくるんで、表の人やパンパン打ちたい人は、少しそこで崩されてしまうと厳しいかなっていうのはあります。

西田:早いピッチの方が打ちやすいんですね。

松井:ある程度リズムが揃ってるとすごいやりやすいです。

西田:早いピッチの中で、ゆるいボールとか混ざってくるとタイミング取りづらいんですね。

松井:タイミングがズレるとミスしないように繋ぎにいっちゃうので、そしたら繋ぎのボールはきっとフラットでパーンって打たれるボールよりかは打ちやすいと思います。

そうやって繋いできたボールを逆に狙い撃ちするとか、そういうパターンが使えるといいのかなと思います。

表ラバーがされると嫌な戦い方

西田:なんか僕のイメージとしては、表の人も深いボールは苦手なのかなと思うんですけど

松井:やっぱり浅いボールの方が打ちやすくて、深くきてしまうと打つのが難しくなって、どっちかと言えば繋いじゃうんで、やっぱ深く来られるのは嫌ですね。ミートが打ちづらいです。

西田:対策として最初に松井さんが言ってくれたように、表のボールに対しては、少し距離をとって緩急をつけて返球する。

逆に表の人が嫌な部分は、深いボールを送った方がいいという話をしてくれましたが、他にも何か表の人が苦手なことってありますか?

松井:そうですね、その人の戦い方にもよるかもしれないんですけど、私の場合はバック表なので、バックに低く深く切れたツッツキを送られた時に、回り込めればいいんですけど、周り込めなくてバックで処理をしないといけなくなった時に、ボールが低くて深いので、その下回転をミート打ちするのは難しいです。

それで結局つなぐドライブになってしまうと、表だと回転量が裏に比べてどうしても少なくなってしまうので、それを狙われることが多々ありました。

また、打てなくてツッツキをすると逆に反撃されたりもするので、それはやっぱりやられると嫌ですね。

西田:だからこっちは下回転とかで相手のツッツキを待ったりとか、下回転を長く出してつなぐドライブをさせるっていう感じですね。

松井:サーブで一発目からガーンってバックに、長くて下回転が強いサーブを出されるのも、やっぱり引っ掛けるしかできない場合は狙われちゃうんで結構考えますね。

回り込まないといけないか、それかツッツキ。やっぱり長いサーブなんでストップができないんですよね。

上手い人だったら出来るかもしれないですけど、そのサービスをストップ出来るほどの技術がないんで、どうしても長いツッツキがメインになっちゃいます。

そうすると攻め込まれてからのパターンになってしまったりするから、表が嫌だとしても、あえて表を振らせるというか、持ち上げさせるといいですね。

ただ、気をつけた方がいいのは、横回転が多く入っちゃうと、表は持ち上げた時に回転が残って曲がるので、結構下回転強めの方がおすすめかなと思います。

やっぱ気をつけないといけないのはその横回転が入った時の変化の残りとかですね。

あとツッツキにしてもナックルのツッツキは注意ですね。

表は切った感じでも、ラバーの特性であんまり回転がかかってなくて、思い切りドライブかけにいったらフカしちゃうとかもあるんで、やっぱり相手のツッツキの切れ具合っていうのも表でも切れる方もいますし、表でナックルをわざと使う方もいたりしますし、早めにツッツキの癖を見分けていけるといいですね。

表ラバーがされると嫌な戦い方について話す2人

西田:表の人の時は今みたいな対策とかそういう戦い方をすると、苦手意識もちょっと薄れて、表の人からしたら嫌なことされてるみたいな感じですね。

僕が表が苦手だった時期は、シェイクのバック表とフォア裏とかで、もうめっちゃ極端ですけど、フォアしか攻めないように戦ってた時もあって、やっぱり、根本的な解決にはならないから、結局相手がフォア上手かったら通じないですね。

松井さんが言ったように、深いボールを送ること、ピッチやリズムを崩すことが重要ですよね。

逆に得意なボールはちょっと浅めに高く来るボールとかですか?

松井:浅めでちょっと高いくらいが一番打ちやすいですね。

サーブの時にも、あまりバック前ばかり固めない方がいいですね。

固めちゃうと、さっきお伝えしたのと同じで、横回転サーブをレシーブするとサーブの回転が残った状態で返ってくるので、変化したりしますね。

それにバック前のフリックとかもやっぱりやりやすいです。

西田:やっぱり表の人は計算したりもされてるでしょ。

あえて回転を残して返すとか。

松井:ありますね。

回転を残して曲がるようにしてとか。やっぱりいかに表を活かすかってなってくると、ナックルをうまく使う、早いミート、あと回転残しですね。

ブロックにしてもやっぱり裏に比べると抑えやすいと思います。

ナックルも出しやすかったり、カットブロックでいなして曲げたり沈めたりとかもしやすいです。

なので、攻める時はドライブとかはあんまりバックに行き過ぎない方がいいかもしれないですね。

ちょっとこう位置をずらすとか。表を活かしづらいように計算してもらえるといいかな。

西田:参考になります。

松井:表が多いですからね、女性の方は特に。

表ラバーは湿気がある日は注意が必要

西田:分かりました、ありがとうございます。他にも何かあったりしますか?

松井:そうですね〜…

西田:湿気が苦手とか。

松井:それはありますね。

雨の日とか、湿気のある日は、表のボールはいつもより打ちづらいと思ってもらった方がいいですね。

もう、ブロックの時とかボールが揺れますよ。

ただ、表自身もやっぱりすごく落ちるんですよ。

なので、調子がなかなか上がらない時もあったりするんで、お互い様なんですけど、そういう時はバックちょっと狙ってみて、調子が上がらないなと思ったら、うまく散らしてやってもらえると良いと思います。

これから梅雨で湿気の時期なので。今梅雨なのできついですね。

おすすめの湿気対策は、ラケットケースに乾燥剤を入れておくことです。

表ラバーの湿気事情について話す2人

西田:表の人はそれ入れといた方がいいよってことですね。

松井:お好みで使っていただければと思います!

まとめ

西田:ではNさんは、表の人の時は深いボールを送るようにするのと、緩急をつけたボールを送ったりする。

あと逆にご自身は少し台から距離をとって、山なりのボールを返球するようなイメージで対策をしてもらって、それでもやっぱり表に苦手だったら、私がやっていたフォアを狙ってみるとか、そういった形で今後戦ったり対策をしてみてください。

西田:では、今回紹介したお悩みに関するご意見ご感想をぜひYouTubeのコメント欄に投稿いただけると嬉しいです。

では、また次のお便りでお会いしましょう、ありがとうございました。

松井:ありがとうございました。

【Point】
•表ラバーの特徴はボールが直線的に飛んでくることとナックルが出やすい
•表ラバーへの対策は緩急をつけることと台との距離を空けて戦うこと
•表ラバー側じゃないサイドを狙うことも有効

いかがでしたでしょうか。

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